WordPressサーバーとしてネットオウルのminibirdを利用している方も多いと思います。
2017年8月に高速レンタルサーバーStarServerが発表され、ミニバード利用者も順次スターサーバーへ切り替わると案内がありましたが、待てど暮らせどサーバー移行の連絡は来ません。
別段、ミニバードに不満はないのですが、初期設定費用が無料のキャンペーンもやっていましたので、思い切ってスターサーバーへ移行しちゃいました。2019年6月24日まですべてのプランで初期設定費用0円キャンペーンをやっています。)
スターサーバーを使ってみたいけど、設定とかよくわからないし不安だなという方も多いと思いますので、ワードプレス初心者の僕がサーバー移行でやった手順やポイントをかんたんにメモしておきます。
ウェブクロウプラスやファイアバード、クローバーのプランを利用している方も同じような手順で引っ越しできると思います。
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2週間の無料試用期間
スターサーバーへ移行するときにまず、本当に移行がうまくいくのか心配があると思います。スターサーバーには申込から2週間は無料で利用できる試用期間があります。
ダメだったら本契約しなければ費用は発生しません。
この期間にテスト移行をして使い勝手を確認するのもよいですし、本番環境を構築して本契約すればそのまま使うこともできます。
僕は、2週間のうちにテスト環境でサーバー移行を行って、本番環境のサーバー移行も実施しました。
テスト環境
テスト用のドメインを利用してミニバードからスターサーバーへの移行テストに利用しました。
スタードメインでもいいですが、僕はお名前.comで安くドメインを買ってテスト用にしています。
お名前.comを利用するメリットは、.comや.jpなど人気ドメインはスタードメインと同じくらいの価格ですが、.workなど安いものは1円から契約できます。
テスト用ドメインを使って、ミニバード側にテスト環境を作り、スターサーバーへ移行させるテストを行いました。
テスト移行で問題がなければ本番環境もスターサーバーへ引っ越せばOKです。
手順は通常のサーバー移行と同様
ミニバードからスターサーバーへの移行作業は、一般的なサーバー移行作業と同様です。
同じネットオウルのサービスだからといって、サーバー間で設定を引き継いでくれたりするわけではありません。
これだけ聞くと、すごく面倒そうに見えますよね。実際、僕も準備不足で作業に詰まってしまい、移行作業を断念した過去があります。
スターサーバーには2週間の無料体験期間がありますので、その期間に移行のテストを十分に行ってみて、大丈夫だと判断できたなら本番移行をすれば良いと思います。
プランについては、僕はスタンダードプランをおすすめします。ブログを2つ以上運営しているならライトでは無理です。
スターサーバーへの移行手段を選択する
通常のサーバー移行作業
一般的には、旧サーバーからファイルとデータベースを抜いて新サーバーへ入れてあげるという方法を取ります。
ただし、僕のようにWP初心者がやると思わぬところでつまづいてしまう場合があるんですよね。実際、つまずきましたし。
wp-config.phpや.haccessといった設定ファイルを変更したり、phpMyAdminへログインして操作したりとビギナーには緊張する場面が多いのですよね。
ちなみに、僕が最初にチャレンジした際には、ひととおり作業を終えて問題ないと思ったのに、サイトが真っ白で表示されませんでした。どこがおかしかったのかが結局わからず、リセットしました。
プラグインを利用したサーバー移行作業
僕がおすすめするのはWPプラグインを利用した移行方法です。
All-in-One WP Migrationというプライグインを使います。この方法だと難しい工程もなくかんたんに移行ができました。
このプラグインは、サイト移行やバックアップなどに利用するもので、ワードプレスのデータベースとファイルをまるごと1つのファイルにバックアップしてくれます。
All-in-One WP Migration利用のサーバー移行概要
手順はこのような流れです。
1.事前準備
- 現行サイトへプラグインをインストール・有効化
- バックアップファイルをエクスポート
2.新サーバー作業
- ドメインの登録
- データベース・ユーザーの作成
- ワードプレスのインストール
- 新サイトへ現行サイトのバックアップをインポート
3.ドメイン設定の変更
- ネームサーバーの変更
All-in-One WP MigrationのおかげでDB操作やFTPを利用したファイル操作がなくなるので、それだけでもありがたいですね。
スターサーバーへの引越し手順の詳細
1.事前準備
1-1.現行サイトへプラグインをインストール・有効化
まず、現行サイトへログインしてプラグインの追加からAll-in-One WP Migrationをインストールして有効化します。
1-2.バックアップファイルをエクスポート
メニューが追加されますので、エクスポートを選択します。
エクスポート形式は選択可能ですが、通常は「ファイル」を選択します。形式によっては有料となります。
置換機能は、移行と同時にドメインを変更する場合などに利用できます。同じドメインであれば特に設定は不要です。
ファイルサイズは512MB以上は有料となりますが、僕は余裕で収まりました。もしサイズオーバーの場合でも画像は手動アップするなどの方法を取れば無料範囲で使えそうです。
エクスポートボタンを押してしばらく待つとファイルがダウンロードされます。
ファイルの圧縮に時間がかかるようですが、ものの数分で完了します。
現行サーバーの作業は以上です。
2.新サーバー作業
スターサーバーの管理画面へログインしての作業です。まずは新環境へ空のサイトを作成していきます。
無料試用期間の開始がまだの方はサーバーの作成から行ってください。現在ネットオウルを利用している方であれば、サーバー名を決めるだけですぐに利用できます。
2-1.ドメインの登録
移行を行うドメインを登録します。
[ドメイン設定]を選択して、[ドメイン追加]のタブをクリックして追加します。
スタードメインの場合はプルダウンから選択するだけですし、それ以外のドメインは手入力でセットします。
他社管理のドメインを登録する場合には、認証を行う必要があります。利用しやすいものでいいのですが、僕ならファイルアップロードのWEB認証でしょうか。
2-2.データベース・ユーザーの作成
続いてデータベースとMySqlユーザを作成します。
これは現行のミニバードで利用しているものと同じ名称である必要はないので、わかりやすい名称をセットしてください。
各パスワードを忘れないようにメモするなどしておいた方がいいですよ。
2-3.ワードプレスのインストール
かんたんインストールでWordPressをインストールします。
先に作成したデータベースを選択してパスワードをセットします。
[追加インストール]でWordPressの[インストール設定]を選択して、先ほど作成したデータベースを指定します。
サイト名・ユーザー・パスワードなどは任意のものをセットしてください。
現行サイトと合わせてもいいですし、仮のサイト情報でも構いません。後からAll-in-One WP Migrationでインポートするので上書きされます。
※SSL暗号化通信を設定している場合
僕はサイトをSSL化して運用していたので、ここでSSLを設定しました。
サイトのSSL化には数時間かかる場合があるため、ここまで作業したら一旦休憩です。
とりあえず、ここまでの作業では現行サイトへの影響はないため、現行サイトは通常稼働しています。
2-4.新サイトへ現行サイトのバックアップをインポート
一連の作業で、空っぽのWPがインストールされた新サイトが構築されているはずです。
2-4-1.新サイトへアクセス
現行サイトとドメインが同じ場合はアクセスして確認しようとすると通常は現行サイトが見えてしまいます。
そこで、ローカルPCのhostsファイルを変更して、新サイトへ強制的にアクセスしていきます。
この方法だと、世界中のユーザーは現行サイトへアクセスしていても、自分だけが新サイトへアクセスすることが可能になります。
2-4-2.サーバーIPアドレスの確認
まず、スターサーバーのIPアドレスを確認します。
2-4-3.hostsファイルの書き換え
次に利用しているPCのhostsファイルを書き換えていきます。
(中盤)※DNSレコードを変更せずに動作確認を行うには
hostsファイルは以下にあります。
Mac: /private/etc/hosts
hostsファイルはシステムファイルですので慎重に扱ってください。作業後は元に戻しますので、バックアップを取っておくといいと思います。
hostsファイルをテキストエディタで開き、以下の内容を記載していきます。(管理者ユーザーで実施)
xx.xx.xx.xx xxxx.com
IPアドレスはスターサーバーのIPアドレスです。IPアドレスとドメイン名の間はTabまたは半角スペースで区切ってください。
保存することで、お使いのPCから指定のドメインを開く場合は強制的にスターサーバーのサイトへつながるようになります。
2-4-4.ブラウザからアクセス
ブラウザからドメインURLへアクセスしてサイトを確認します。
現行サイトへアクセスされてしまう場合は、キャッシュが残っている影響かもしれません。ブラウザのキャッシュクリア、DNSのキャッシュクリアなどを行うと解決するかもしれません。
メインで利用していない他のブラウザを利用するとうまくいく場合もあります。Chrome、Edge、FireFoxといくつか準備しておくといいです。
2-4-5.All-in-One WP Migrationでデータインポート
新サイトのWPへログインし、All-in-One WP Migrationをインストールします。
現行サイトで作成したバックアップファイルをインポートします。
インポートが終了したら[PROCEED]をクリック。
インポートも数分で完了します。復元後は再ログインが必要になりますが、これは現行サイトのユーザーとパスワードでログインすることになります。
2-4-6.新サイトの動作確認
復元後のサイトに問題がないか確認していきます。この作業が一番時間がかかると思いますが、切替後に重大な問題が発覚すると大変なので、ここは慎重に確認することをおすすめします。
サイト自体の見え方や記事内容もそうですが、管理画面側の各種設定などもチェックしてください。また、念を入れるならサーバー側のwp-config.phpや.htaccessなども確認するといいかもしれませんね。
リリースしても問題ないようであれば、hostsファイルを元に戻しておきましょう。
「これは旧サーバー」「これは新サーバー」と下書き記事を保存しておくとか、test.txtをアップロードしておくなどして確認してみてください。
3.ドメイン設定の変更
ドメインで指定するネームサーバーを変更するとミニバードからスターサーバーへの切替が始まります。
3-1.ネームサーバーの変更
ミニバードの場合は、ネームサーバーが以下が指定されていると思います。
ns2.minibird.jp
ns3.minibird.jp
これを、スターサーバーのネームサーバーへ書き換えてあげます。
ns2.star-domain.jp
ns3.star-domain.jp
3-1-1.スタードメインの場合
スタードメインの管理画面からネームサーバーの変更ができます。
プルダウンからスターサーバーを選択して切り替えると自動的に書き換わります。
3-1-2.お名前.comの場合
お名前naviの管理画面からドメイン管理を開き、対象ドメインを選択します。
ネームサーバー情報のネームサーバーの変更をクリックします。
スターサーバーのネームサーバーをセットしてあげます。
※ネームサーバーの変更が浸透するまで時間がかかる
ネームサーバーの切替を行ってもすぐにはすべてのアクセスがスターサーバーへ切り替わりません。
アクセスするブラウザや端末などの条件で新旧両方のサーバーへ接続されるようになります。
切替が完全に浸透するまでは24時間~72時間などとも言われていますので、この期間はブログの更新は休んでもいいかもしれませんね。
トラブルとか
以上でサーバーの移行作業は完了のはずですが、順調に作業が終わってもトラブルが付き物です。
メールアドレス
旧サーバー時にメールアドレスを設定して利用していたのなら、新サーバーに同じメールアドレスを作成してあげる必要があります。
僕はうっかりメールアドレスを登録し忘れていて、数日間メールが受信できない状態になってしまっていました。注意してください。
SSL化の際のトラブル
一部のサイト移行時にSSL化しようとしたらエラーが表示されてできなかったことがありました。
スタードメインではなく、外部ドメインを使用していたサイトで、これは外部ドメイン側で先にネームサーバーを変更してあげることで解決しました。
その他
旧サーバー接続時に404エラーが出たり、表示できなかったりといったトラブルも経験しました。時間が経てば解決するものもあるため原因の切り分けをして待たなければいけないものは待つしかないですね。
それからAMP設定をしている場合には、検索結果からのIN時にAMPが正常に表示されませんでした。スマホでエラー表示の後で新サーバーへ切り替わるような感じです。一度AMPのキャッシュをリセットしたら良さそうです。僕はほっときましたが…。
まぁ、いろいろとトラブルもありますよね。しばらくすると落ち着きます。
さいごに
今回はブログサーバーをミニバードからスターサーバーへ移行したときの手順をご紹介しました。
多少、説明が荒っぽい部分もありますが、WPの知識のない僕でもかんたんにサーバー移行ができましたよ。
スターサーバーが気になっているけど、移行作業が不安でできないという方は、まずは2週間の試用期間で移行の練習をやってみるといいと思います。