その他PCの話

[Windows10]回復ドライブをUSBメモリから外付けHDDへコピーしてバックアップしたい

2018年3月20日

Windows10の回復ドライブを作成したけれど、最初に作成したUSBメモリから別のHDDなどへ移動させたい。

PC複数台分の回復ドライブを1つの外付けHDDでまとめて保管しておいて、有事の際に取り出して再び回復ドライブとして利用したい。

Windows10のバックアップに関する記事は多いので改めて書く内容でもなさそうですが、上記のようなマニアックな要求もありそうなので実験した結果をご紹介します。

はじめに

Windowsの回復ドライブのコピーについては、Microsoftが正式に公表している内容には見当たりません。コピー後に正常に利用できない場合があるのでお勧めしていないということかもしれません。

この記事でご紹介する内容は、僕の利用している環境でテストしたものですので、ご利用のPCによっては再現できるかどうかわかりません。

利用中のPCが健全な状態のうちにテストを行い、動作が正常であることを確認しておくことをお勧めします。また、ご利用は自己責任でお願いします。

USBメモリは安く買えるようになりましたので、回復ドライブ専用のUSBメモリを準備するのが本当は一番いいと思います。

※回復ドライブのサイズはPCスペックにもよりますが、容量32GBあるメモリなら問題なく入りきると思います。僕がこれまで作成した数十台分のWindows10回復ドライブは10GBに満たないことが多い印象でした。

Windows10のバックアップ

Windows10にはさまざまなバックアップ方法と初期化・復元手順が準備されています。用途や状況に合わせて利用できるのはうれしいですね。

Windows10のバックアップと初期化・復元

バックアップ方法

  • 回復ドライブの作成
  • システムイメージの作成
  • 復元ポイントの作成

初期化・復元手順

  • 「このPCを初期状態に戻す」で初期化
  • 回復ドライブで初期化
  • システムイメージで復元
  • 復元ポイントで復元

他にもソフトを利用したりと方法はたくさんあると思いますが、標準機能でぱっと思いつくものはこんな感じでしょうか。

その中で、今回は回復ドライブに関しての話題です。

回復ドライブはコピーできる?

結論としてはコピーできました。でもエクスプローラーで普通にコピーしてもうまくいきませんでした。ダメな例と良い例に分けてポイントをご紹介します。

ダメな例:ファイルの単純コピーではダメ

まず、作成した回復ドライブの中身をPCへ単純にコピーして、それを再びUSBメモリへ戻してみました。戻す際、USBメモリは一度フォーマットをかけておきます。

でもこれ、うまくいかないんですよね。USBから起動させようとするとこんなエラーが出ました。うまくブートできていないのでしょうね。

ブルーバック画面は昔から怖い印象がありますね。

良い例:システムファイルも含めてコピーする

回復ドライブのまるごと全部をコピーしておく必要があるようです。USBメモリ中のすべてのファイル通常ファイル隠しファイルシステムファイル)をコピーしてあげるということです。

注意

システムファイルはWindowsのシステム全体に存在しています。意図せず移動や削除などを行うのは危険です。注意して行ってください。

ファイルのコピー自体は簡単です。難しいコマンドなどは使いません。

エクスプローラーを1つ開いて、表示タブから「隠しファイル」を表示するようチェックを入れて、オプションを開きます。

続いてポップアップしたフォルダーオプションの表示タブを開き、「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない(推奨)」のチェックを外します。

すると、今まで見えなかったファイルがいろんな箇所に表示されるようになります。

これらのファイルは誤って削除や変更してしまうとシステムが正常に起動しなくなる可能性があるため、不用意に触らずそっとしておいてください。

大丈夫です、安心してください。最後にちゃんと元通りに見えなくしますから。

この状態で、回復ドライブの中身をすべてPC側のフォルダへコピーします。


途中でdesktop.iniをコピーするかどうか聞かれました。上書きしてコピーしても大丈夫です。

コピーが完了したら、表示オプションから、隠しファイルとシステムファイルが見えなくなるように元通りにしてあげればOKです。

これで回復ドライブのまるごとコピーが完了しました。あとはこれをお好きな外付けHDDなどへファイルとしてコピーして保管しておくことができます。コピー時は上記と同じようにシステムファイルごとコピーしてくださいね。

保管する外付けHDDのフォーマット形式は、FAT32に限らずNTFSでも大丈夫でした。

コピー後の回復ドライブで復元

本番でしっかり復元ができなければ意味がないので、実際に復元させてみました。

まず、外付けHDDからシステムファイルごとPCへコピーします。続いて、回復ドライブとするUSBメモリまたは外付けHDDをFAT32でフォーマットします。クイックフォーマットでも大丈夫です。

続いてPCからUSBメモリまたは外付けHDDへシステムファイルごとコピーします。これで回復ドライブが復元できました。

これをPCへ接続して、USBデバイスから起動させるようにするとブルーの言語選択メニューが表示されました。

言語選択後にメニューの中から初期化を選択することができればOKです。実際に初期化まで行わなくても利用可能かどうかを確認することはできそうですね。

僕は実際に初期化まで実行してみましたが、問題なく初期化できました。

ただ、場合によっては初期化の途中で問題が発生して初期化できない場合も起こるかもしれません。複数台のPCで何度か実験していますが、同じ方法で作成していてもたま~に問題が発生して初期化までたどり着けないPCがあったりします。原因は不明です。作成したときの作業ミスかもしれませんし、PC機種ごとの問題かもしれませんので、あくまで自己責任の範囲で行うようにしていただければと思います。

仮にうまく復元できなかったとしても、回復ドライブのほかにイメージバックアップなどを合わせて保管してあれば、イメージから復元後に「設定」メニューの「このPCを初期化」から初期化するという方法でなんとか切り抜けられたりします。保護は手厚い方がいいですよ。

手順の要点をまとめると

  • 回復ドライブを外付けHDDやサーバーへまるごとコピーして保管
  • 有事の際、保管場所からまるごとコピーして復元
  • 復元フォーマット形式はFAT32
  • 戻せない場合の担保も考えておく

今回はファイルレベルでのコピーをご紹介しましたが、イメージ化してISOファイルで保管しても同じことだと思います。お好みの方法でコピーしてください。

ISOファイルでも中身は同じ



回復ドライブをまるごとISOファイルとして取り出してみました。結果はシステムファイルを含めてコピーした場合と同様のファイルが格納されていました。イメージ化した方が、人為的ミスでファイルを消したり別ディレクトリへ移動させてしまったりといったことがないので保存にも向いているかもしれません。

さいごに

今回は、Windows10の回復ドライブはコピーして保存しても大丈夫かという内容についてテストした結果をご報告しました。

結果は無事、PCの復元までできました。ただ、これがすべてのWindows10のPCに言えることなのかどうかはわかりません。

万一のときに回復ドライブが実際に利用できなければ意味がありませんから、しっかりテストしておくことをお勧めします。

繰り返しになりますが、一番いいのは、無理なコピーなんかせずに安いUSBメモリを回復ドライブ専用として使うことですよ。それがどうしてもできない環境の場合にのみ利用するようにした方がいいと思います。

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  • この記事を書いた人

ニィ

楽しく生きてる30代。雑記ブログ月15万PV。お仕事SE。Surface使い。甘党のブルダックレビュワー。

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