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Surface Laptop 4のスペック構成ごとの性能比較を各種ベンチマークソフトで行いました。
実機で比較したスペック構成は以下のとおり。
- 13.5" - Intel Core i5 - 8GB - 512GB
- 13.5" - Intel Core i7 - 16GB - 512GB
- 13.5" - AMD Ryzen 5 - 16GB - 256GB
- 15" - AMD Ryzen 7 - 16GB - 512GB
お借りした検証機、および当サイトで準備したモデルでSurface Laptop 4に搭載されているすべてのCPUを計測したことになります。
もちろん13.5インチと15インチというサイズ・メモリ・ストレージ容量の違いによるスコア差は多少なりとも起こりますが、CPUの基本性能を比較する目安にはなると思います。
「Surface Laptop 4」購入の際にどのスペック構成を選択しようか悩んでいる方の参考になればうれしいです。
それぞれのスコアは、当サイトでの計測結果です。複数回テストを行った場合は、平均値ではなく最も良い値を掲載する方式を取っております。 同じスペック構成でもデバイスごとに個体差があるため、他サイトのベンチマーク結果と必ずしも一致しないことをご了承ください。
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「Surface Laptop 4」どれ買うのがオススメ?スペックの選び方をご紹介。
・本レビューは、日本マイクロソフト様より商品を貸し出していただき執筆しています。
・当サイトは、マイクロソフトアフィリエイトプログラムを利用して紹介料を得ています。
「Surface Laptop 4」ベンチマークまとめ
CPUごとのベンチマーク結果
「Surface Laptop 4」の4種類のCPUをそれぞれのベンチマークソフトで計測した結果をまとめると次のことが言えます。
最初に結論
- PCの全般的なパフォーマンス性能はRyzen 7モデルが優秀
- ゲーム・動画編集などCG性能ではIntelモデルが優秀
- エントリーモデルのRyzen 5モデルでも通常動作は快適
- どのモデルでもSurface Laptop 3の類似構成よりは優秀
詳しい計測結果はこの後つらつらと並べてありますが、結論としては上記のとおり。
正直な話、ミドルレンジのWindows PCとしてはSurface Laptop 4は基本的なパフォーマンス性能が高いという結果となりました。PCを利用する用途によって向き不向きはあるものの、どのモデルを選択しても極端に失敗することがありません。
前モデルSurface Laptop 3と比較しても、それぞれの類似構成のスコアが底上げされた形となっているため、一般的に軽めな作業がメインのユーザーであればどのモデルを選択しても問題ないでしょう。
ベンチマークソフト一覧
今回使用したベンチマークソフトは以下のとおり。
- Cinebench R20/ R23
- Geekbench 5
- CrystalDiskMark 8.0.1
- PassMark Perfomance Test 10.0
- PCMark 10
- 3D Mark - Time Spy
- 3D Mark - Fire Strike
- 3D Mark - Night Raid
- ドラゴンクエストX ベンチマーク
- ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク
- ファイナルファンタジーXV WINDOWS EDITION ベンチマーク ver1.3
計測時のバッテリー設定は、電源プラン「バランス」、電源モード「最も高いパフォーマンス」でACアダプタに接続した状態での計測となります。
そもそもベンチマークとは、特定ソフトを一定条件下で実行することでデバイスの動作速度や性能を数値化して、複数デバイス間で性能を比較する際の材料とするもの。
基本的には数値が高いほど各パフォーマンス性能が高いということを示しますが、スコア数値はあくまでソフトのテスト内容における測定値であって、実際の使用におけるパフォーマンスとは異なるという点は注意が必要です。
それでは各ベンチマークの結果を順番にご紹介します。
プロセッサ性能のベンチマーク
Cinebench R20/ R23
Cinebenchは、CPUの性能をスコア表示してくれるソフトです。CPUの計算能力のみでCGを描画させることでCPU性能を数値化し比較するツール。
最新版R23では、シングルコアとマルチコアを別々に計測できるようになっていますが、過去に計測したデバイスとの比較のため旧バージョンR20のスコアも掲載しておきます。
なお、R20とR23の数値に互換性はありませんので単純比較はできません。
CINEBENCH R20
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
R20 Score | 2090 | 2026 | 2500 | 3690 |
CINEBENCH R23
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
R23 Multi-Core | 4795 | 5046 | 5673 | 8473 |
R23 Single-Core | 1333 | 1454 | 1116 | 1271 |
まずR20ではマルチコア性能の比較となるようで、CPUコア数が多いAMD Ryzenが高い結果となりました。
続いてR23では、R20の結果同様、マルチコア性能はAMD Ryzen、特にRyzen 7モデルが大差をつけて好スコアをマーク。一方、シングルコア性能では、Intelモデルの方がスコアが高いという結果でした。
- Intel CPUは、シングルコアスコアが高い
- AMD Ryzenは、マルチコアスコアが高い
Geekbench 5
GeekbenchはCPU/GPU性能の測定を行えるベンチマークソフト。クロスプラットフォーム対応でMacやスマホOSとの比較も可能なのが特徴。
基本的にはCinebenchの計測結果に準ずる形で、マルチコア性能ではRyzen 7モデル、シングルコア性能ではIntel Core i7モデルが優秀という結果となりました。
CPU性能
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
Multi-core Score | 5172 | 5786 | 5838 | 7069 |
Single-core Score | 1382 | 1560 | 1072 | 1175 |
Compute性能(OpenCL)
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
OpenCL Score | 15022 | 18234 | 10829 | 11607 |
- Intel CPUは、シングルコアスコア、OpenCLスコアが高い
- AMD Ryzenは、マルチコアスコアが高い
ストレージ性能のベンチマーク
CrystalDiskMark 8.0.1
ストレージのデータ転送速度を計測するベンチマークソフト。Surface Laptop 4では、内蔵されるSSDストレージの速度を計測しました。
今回計測したSSDストレージは、256GBおよび512GBでモデルによってサイズが異なります。
結果、どのモデルもストレージのアクセス速度は高速でした。サイズに関係なくデータ転送速度はほぼ均一と言えます。
- SSDストレージは高速
- CPUの種類に関係なくほぼ同性能
総合パフォーマンスのベンチマーク
PassMark PerfomanceTest 10.0
CPU、2D、3D、ディスク、メモリの5項目を計測し、PCの総合的なパフォーマンス性能を計測してくれるベンチマークソフトです。
各項目ごとの優劣はあるものの、トータルで比較するとマルチコア性能の高いRyzenモデルが優位という結果でした。
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
Total Score | 3471.3 | 3918.4 | 4290.1 | 4413.9 |
PCMark 10
PCMark 10は、PCのアプリ実行におけるパフォーマンスを計測するベンチマークソフトで、PCを実際に使用した作業の快適性を計測できるツール。
計測項目は、Webサイトの表示、ビデオ会議、グラフィック表示、ドキュメント作成など多岐にわたり、PCで行う一般的な動作を網羅するようなテストとなっています。
メモリやストレージ容量も結果に大きく影響してくるため、純粋にCPU性能の比較ではありませんので、目安程度に考えてください。
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
Total Score | 4302 | 4629 | 4593 | 4915 |
結果はRyzen 7モデルが最も高評価。特定の重いアプリに限定せず、様々なアプリケーションの実行に際してはマルチコア性能の高いRyzen 7モデルが優位ということのようです。
ただし、やはりというべきかRyzenモデルはコンテンツ作成などクリエイティブ作業ではスコアがそれほど高くありませんでした。
全体として、Surface Laptop 4はどのモデルでも標準スコアが高いため、さまざまな作業において快適に利用できそうです。
3Dグラフィックス ベンチマーク
3D Mark - Time Spy
Time Spyベンチマークは「DirectX 12」のグラフィックス性能を測定するベンチマークソフトです。ゲーミングPC向け。
グラフィックス性能ではインテルモデルが高スコアでした。
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
Total Score | 1502 | 1771 | 1166 | 1328 |
Graphics score | 1336 | 1608 | 1027 | 1170 |
CPU score | 5139 | 4192 | 5047 | 5694 |
3D Mark - Fire Strike
Fire Strikeベンチマークは、高性能なゲームパソコン用の「DirectX 11」のグラフィックス性能のテストです。
こちらもインテルモデルのスコアが高くなっています。
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
Total Score | 4145 | 4813 | 3079 | 3432 |
Graphics score | 4541 | 5406 | 3396 | 3721 |
Physics score | 13064 | 11255 | 15395 | 16903 |
Combined score | 1548 | 1796 | 1062 | 1236 |
3D Mark - Night Raid
Night Raidは、内蔵グラフィックスを搭載しているPCなどを対象とした「DirectX 12」のベンチマークテストです。
こちらの結果でもインテルモデルが圧倒的に高スコアをマークしました。
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
Total Score | 14774 | 16188 | 12381 | 13824 |
Graphics score | 18379 | 20613 | 13316 | 14721 |
CPU score | 6997 | 7304 | 8860 | 10277 |
ゲームベンチマーク
ドラゴンクエストXベンチマーク
比較的軽量なゲーム「ドラクエX」のベンチマークソフト。
ソフトでは、画質・ウィンドウサイズなどを設定できますが、今回は「最高品質」および「標準品質」、解像度1920 x 1080、フルスクリーンでテストを実施。
結果は、Intel Core i7モデルがトップスコアをマーク。Core i5モデルが続きます。
Ryzenモデルでも画質を下げることで「すごく快適」なプレイが見込めるため、どのスペック構成でもライトなゲームプレイは十分満足できると思われます。
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
最高品質 | 11704 すごく快適 |
12381 すごく快適 |
8944 とても快適 |
9370 とても快適 |
標準品質 | 13133 すごく快適 |
13696 すごく快適 |
10076 すごく快適 |
10909 すごく快適 |
FINAL FANTASY 14 ベンチマーク
やや重めなゲーム「FF14」のベンチマークソフトです。美しい画面描写が多く登場するゲームの快適度を計測できます。
こちらもプレイ時の画質と画面サイズを設定できるため、「高品質」と「標準品質」の2パターンで計測。
結果はやはりIntelモデルが優秀。FF14の重さは中級クラスですが、インテルモデルなら「非常に快適」にプレイできるという結果となりました。
前モデルSurface Laptop 3のときはだいぶ動作が重かった印象ですが、かなり快適に動作するようになっています。
エントリークラスのRyzenモデルでさえ解像度を落とさなくても「快適」なプレイが見込めるのは大きな進歩です。
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
最高品質 | 5586 とても快適 |
6483 とても快適 |
3826 快適 |
4198 快適 |
標準品質 | 6743 とても快適 |
7060 非常に快適 |
5533 とても快適 |
5021 とても快適 |
FINAL FANTASY 15 ベンチマーク
かなり重いゲーム「FF15」のベンチマークソフト。まるで実写のような映像シーンが多いのが特徴のゲームです。
こちらは、Ryzen、Intelモデルともにすべての構成で動作は重かったです。一応動くには動きますが、動作がカクカクして全体的にスムーズではなく、大半のモデルで「動作困難」の判定を受けてしまいました。
画質を落としての計測も行いましたが、大きなスコア改善にはなりませんでした。Surface Laptop 4ではこのクラスの重量級ゲームのプレイには向いていません。
Core i5 | Core i7 | Ryzen 5 | Ryzen 7 | |
---|---|---|---|---|
標準品質 | 1953 動作困難 |
2170 重い |
1396 動作困難 |
1561 動作困難 |
ベンチマークまとめ
繰り返しになりますが、最後にまとめます。
この記事の結論
- PCの全般的なパフォーマンス性能はRyzen 7モデルが優秀
- ゲーム・動画編集などCG性能ではIntelモデルが優秀
- エントリーモデルのRyzen 5モデルでも通常動作は快適
- どのモデルでもSurface Laptop 3の類似構成よりは優秀
さまざまなベンチマークソフトでの計測の結果、PCの全般的なパフォーマンス性能ではAMD Ryzen 7モデルが圧倒的に優秀という結果でした。
Webサイトの閲覧、ビデオチャット、ドキュメント作成などを複数同時に行う場面でも一番快適に動作するというイメージです。
ただし、グラフィックス関連の処理においてはIntel Core i5、Core i7モデルの方が優秀でした。
インテルモデルは、CPU内蔵型のグラフィックスとしては非常に優秀で、ゲームや動画編集などグラフィックスが重要となる特定アプリを利用する機会に活躍します。繊細な映像表現の多いゲームでもカクカクすることが少ないですし、画像や動画編集では単純に処理時間が短縮されました。
今回のラインナップとして、AMD Ryzenがエントリーモデル、Intel Core iがハイクラスモデルという価格設定となっているように見えますが、計測結果としては用途によって一長一短あるため、けっしてRyzenモデルが劣っているということはないことが証明されました。
エントリーモデルとなるAMD Ryzen 5モデルでさえ、各種ベンチでは優秀なスコアとなっていますので、パソコンで「特にコレがやりたい」というものがなく、一般的に軽めの作業をあれこれやりたいならRyzen 5モデルで十分対応できるはずです。
ご自身がよく利用するソフトがどういったものなのかをキーにスペック構成を選ぶと良いでしょう。
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