2024年のMicrosoft Surfaceシリーズについて振り返ります。
2024年はSurfaceシリーズにとって大きな変革があった一年だと言えます。メインストリームのSurface Pro、Surface Laptopの最新モデルではCopilot+ AI 搭載PCとして大きく進化しました。
しかし一方で、Surface Duo、Surface Stduioシリーズの終了が鮮明となり、Surface全体としてのラインナップも変更された一年となりました。また、国内に限っても製品価格が値上がりするなど消費者にとっては好ましくないニュースも多くありました。
この記事では、2024年当初に予測していた内容に沿って、今年のSurfaceニュースについてまとめていきます。
2024年1月に書いた予測記事はこちら。
Microsoft Surface 2024 予測:今年のSurfaceに期待することまとめ。
2024年にリリースされたSurface
Surface Pro 10 for Business
法人向けSurface Pro 10は2024年4月に発表されました。次世代のAI搭載PCを冠したタブレットPCで、ビジネスでも活用しやすいIntel Ultra Coreを搭載するモデルとして登場しました。最新PCでは標準となったMicrosoft Copilotボタンを先駆けて搭載し、5Gに対応するなどビジネスシーンで使いやすいAI PCとなっています。
本製品は2024年当初、Surface Pro 9+として登場するのではないかと予測していたデバイスであり、内部アップデートがメインとなる実用性に特化したビジネスモデルとなりました。
Surface Pro 11
Surface Pro 11はCopilot+PC搭載のAI PCとして一般消費者向けに2024年6月に登場しました。Snapdragon Xシリーズをプロセッサとして搭載し、最先端のNPU、14時間の動画再生が可能なバッテリー、進化したデバイスデザイン、新しいSurface Pro Flexキーボードなど前モデルから様々な変更が加えられました。
CPUがIntelからQualcomm SoCへ変更されたのが大きなポイントですが、その点だけをクリアできれば今買うべきSurface Proと言えるくらい大きく進化したデバイスといえるでしょう。
Surface Laptop 6 for Business
法人向けSurface Laptop 6は2024年4月に発表されました。法人向けSurface Pro 10と同様に次世代のAI搭載PCとして、Intel Ultra Coreを搭載するモデルとなります。
本製品も2024年当初、Surface Laptop 5+として登場するのではないかと予測していたデバイスであり、内部アップデートがメインとなる実用性に特化したビジネスモデルとなりました。
Surface Laptop 7
Surface Laptop 7はSurface Pro 11と同様、Copilot+PC搭載のAI PCとして一般消費者向けに2024年6月に登場しました。こちらもSnapdragon Xシリーズをプロセッサとして搭載し、最先端のNPU、13.8インチ/15インチタッチスクリーン、最長20時間の動画再生、進化したデバイスデザインなど前モデルから様々な変更が加えられています。
Surface Pro 11と並んで今買うべきSurfaceと言えるデバイスと言えます。
2024年、発表されなかったもの
Surface Laptop Studio 3
SurfaceシリーズのフラッグシップモデルともいえるSurface Laptop Studio 3は今年は発表されませんでした。前モデルが2023年に登場したため、リリースサイクルとしては2025年以降でしょう。Surfaceシリーズで最もハイパフォーマンスとなり高価なデバイスとなるため、リリースには一定のブランクが必要となります。
次のSurface Laptop Studio 3では、Intel CPUのままでより強力なGPUを搭載するなどマイナーアップデートでも大きな改善を期待しています。
Surface Laptop Go 4
メインのSurface Laptopシリーズと比べよりライト層へのアプローチとしてラインナップされるSurface Laptop Goの次期モデルも登場しませんでした。こちらも前モデルが2023年のため、Surface Laptop Go 4は2025年の登場が期待されます。
製品価格を据え置いてのアップデートが好ましいためハード面での大きなアップデートは期待できませんが、プロセッサの最新化、バッテリー寿命の向上などが期待されます。
慣例として前年のSurface Pro/Surface LaptopのプロセッサがSurface Laptop Goへ搭載される傾向にありますが、次期Surface Laptop GoへQualcomm SoCが搭載されるかどうかはまだわかりません。個人的には廉価なIntel CPUに落ち着くと予測しています。
Surface Go 5
小型サイズのSurface Goシリーズの最新モデルSurface Go 5も登場しませんでした。2023年に法人向けとしてSurface Go 4が登場したきりで、一般消費者向けにはSurface Go 3以降は提供されていません。
コンパクトで持ち運びにも優れた2-in-1を求める声は少なからずあると思っていますが、現在のSurfaceラインナップからはほぼ消えてしまっています。
以前の噂では次期Surface Proに画面サイズの小さな11インチSurface Proが登場するのではないかという話題があり、これが次期Surface Goとなるのではないかと期待されていました。うまくいけばQualcomm SoCを搭載したコンパクトサイズのSurface Goに出会える可能性があるかもしれません。
Surface Duo 3
Surface Duo 3が登場するという夢は完全に終了したようです。Surface Duo 2は1度のメジャーアップデートのみでサポートを終了することとなり、以降のAndroid開発については予定が経っていないという話です。
次期モデルとしてさまざまな形状のヒンジが計画されており、Microsoftとして多数の特許が提出されていたことがわかっています。Surface Duoシリーズの開発は終了し、次期モデルのリリースは直近では期待できませんが、MicrosoftはいずれSurface Duoではない別のブランドでモバイルデバイスを検討することはあるのでしょうか。むずかしい夢となりますが、淡い期待だけは持ち続けていたいですね。
Surface Studio 3
28インチのオールインワンPCとしてのSurface Studioシリーズは残念ながら、生産中止の発表がありました。クリエイターや研究職など専門的分野のビジネスシーンでの利用に特化されたプレミアムPCでしたが、開発サイクル的にどうしても一世代遅れたCPUを搭載しなければならないという欠点があったのも事実です。
現在のSurface Studio 2+は在庫限りで以降の生産はしないと発表されたわけですが、これに匹敵する後継モデルが今後登場するのかどうかは不明な状態となってしまいました。
Surface Neo
2019年にSurface Duoと共にイベントで発表され、一躍話題となったSurface Neoですが、結局いつになっても正式な発表がないまま公式サイトから消えてしまっています。現在もその開発に関する話題はほとんどなく、残念ながら永遠に夢のデバイスのままとなりそうです。
当サイトでは念のため、毎年このSurface Neoを話題に挙げてMicrosoftの今後の発表に期待していきます。
2024年はSurfaceにとって大きな変革・動きのある一年となったと思います。次に来る2025年はSurfaceにとってどんな発表があるのか、年始にまたいろいろ書きたいと思います。