「Surface Pro 9」SQ3/ARM 5Gモデルの実機をレビューします。
「Surface Pro 9」は日本で2022年11月29日に発売された最新モデルで、現在は公式マイクロソフトストアなどで販売中です。
マイクロソフトはSurface Pro XをメインのSurface Proラインへ統合を行い、「Surface Pro 9」で初めてIntelまたはARMベースのMicrosoft SQ3を搭載したモデルが選択可能となりました。
ハードウェアは前モデルSurface Pro 8と似たデザインの自立可能なWindowsタブレットPCで、別売りのキーボードを装着することでノートPCとしても利用できるデタッチャブル2-in-1です。
■Surface Pro 9 - 公式マイクロソフトストア
https://www.microsoft.com/ja-jp/d/surface-pro-9
「Surface Pro 9」のポイントはコチラです。
ポイント
- 「Surface Pro 9」はIntel第12世代とMicrosoft SQ3チップ搭載モデルを発表!
- ARMベースのSurface Pro XがSurface Pro 9ブランドに統合!
- ARMモデルは5G対応&ファンレス!
「Surface Pro 9」は、搭載プロセッサとしてIntel CPUとARM SoC(Microsoft SQ3)の2種類があります。Intel CPUのSurface Pro 9については別記事にてレビューを紹介していますが、この記事では5G対応のARM SoCであるMicrosoft SQ3を搭載したモデルについてご紹介していきます。
「SQ3/ 5G」モデルはSurfaceシリーズではじめて5G通信に対応したデバイスで、ARMベースのSQ3プロセッサを搭載することで外出先でも常時インターネット接続が可能となりました。また、ARM SoCの特徴としてバッテリー消費が小さいこともポイントです。
プロセッサのパフォーマンスは「Intel/ Wifi」モデルほど強力ではありませんが、インターネットやOfficeでの文章作成、動画再生など一般的なビジネス業務を行うのに十分な性能となっています。Surface Pro Xが初めて登場した2019年頃はARMプロセッサでは実行できないアプリも多く存在していましたが、今では比較的多くのアプリが利用可能になりました。PCの持ち運びが多い学生さんや社会人などにオススメです。
この記事では「SQ3/ 5G」モデルについて画像、計測結果を追記して実機レビューをしていきます。
「Intel/ Wifi」モデルについては別記事にてレビューしています。
今回はマイクロソフト様より評価機をお借りしてレビューしています。
Surface Pro 9
Microsoft SQ3/ 8GB/ 256GB
プラチナ
5Gモデル
Surface Pro Signature キーボード
ブラック
Surface スリムペン 2
・本レビューは、日本マイクロソフト様より商品を貸し出していただき執筆しています。
・当サイトは、マイクロソフトアフィリエイトプログラムを利用して紹介料を得ています。
「Surface Pro 9」発売日:11月29日
「Surface Pro 9」の発売日は2022年11月29日です。
米国では10月25日に発売されましたが、日本国内の一般消費者向けには11月29日から出荷されています。世界的な半導体チップとプロセッサ不足により、国ごとの発売日に差が出ているようです。
また、Surface Pro 9の5G対応ARMモデルは米国では複数のオプションから選択可能ですが、国内でのARMモデルは2022年12月時点で1モデル限定で販売されています。
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「Surface Pro 9」特徴をレビュー!
はじめに「Surface Pro 9」の特徴について確認していきましょう
Surface Pro 9 の特徴
- Surface Pro XラインがSurface Proラインへ統合
- CPUはIntel第12世代またはMicrosoft SQ3
- 120Hzリフレッシュレート対応の13”ディスプレイ
- SQ3/ 5Gモデルはバッテリー最大19時間
- 5G対応でファンレス設計
- NPU機能でWeb会議の品質が向上
Surface Pro XラインがSurface Proラインへ統合
「Surface Pro 9」では従来のSurface Pro XラインをSurface Proラインへ統合しています。これにより、Surface ProではじめてARMチップの5Gモデルが利用可能となりました。
Surface Pro Xブランドはなくなり、今後は同じSurface Proシリーズとして、IntelモデルとARMモデルの両方がラインナップされることになります。
CPUはIntel第12世代またはMicrosoft SQ3
「Surface Pro 9」はIntelモデルではIntel 第12世代Uシリーズを、ARMモデルでは、独自SoCであるMicrosoft SQ3を搭載しています。
Microsoft SQ3はモバイルPC向けQualcomm Snapdragon 8cx Gen 3を独自にカスタマイズしたSoCです。スマホのように常時インターネット接続を可能にし、省電力設計となっています。前モデルSQ2より大幅なパフォーマンスアップが期待されます。
ということで「SQ3/ 5G」モデルについて実際のパフォーマンスの測定結果をご紹介します。
最初のテストはCPU/GPUの性能をクロスプラットフォームで計測できるベンチマークソフトGeekbench 5。
「SQ3/ 5G」モデルの結果はSurface Pro 9のシングルコアが1117、マルチコアが5762というスコアになりました。
これはARM版の前モデルSurface Pro X(SQ2)の結果と単純比較するとシングルコアで40%、マルチコアでは85%性能がアップしている計算となります。大幅すぎるパフォーマンスアップですね。
しかし、Surface Pro 9 Intelモデルのベンチマーク結果だとシングルコアで1555、マルチコアで8985なのでだいぶ見劣りしてしまいます。やはりインテルモデルには敵いませんが、Surface Pro 8のマルチコア5760とほぼ同スコアなので、そこまで悪いスコアでないというところで安心して利用できるのではないでしょうか。
「SQ3/ 5G」モデルでもSurface Pro 8に近いパフォーマンスということで、一般的なPC作業であれば十分なパフォーマンスを実現できています。
Surface Pro 9 SQ3 |
Surface Pro 8 Core i7 |
Surface Pro X SQ2 |
|
---|---|---|---|
Multi-Core Score | 5762 | 5760 | 3112 |
Single-Core Score | 1117 | 1569 | 794 |
一方、軽めの3DゲームであるドラゴンクエストX ベンチマークの結果は「普通」でした。
Surface Pro 9 SQ3 |
Surface Pro 8 Core i7 |
|
---|---|---|
標準品質 | 4394 | 13751 |
スコアが伸びていないですね。プレイ自体は遅延や画像の乱れもなく問題なさそうですが、少し重いゲームとなるとパフォーマンスは出ないので5Gモデルはゲームには向いていません。
ベンチマークソフトを他にもいくつか計測してみましたが、やはりグラフィック系のアプリはまだまだ動作が悪いですね。それでも以前の64bitアプリが完全に実行できなかったときと比較すれば、今では多くのアプリが起動できるようになったのは進歩ですかね。
その他のベンチマーク結果についてはのちほど紹介予定です。
120Hzリフレッシュレート対応の13”ディスプレイ
「Surface Pro 9」のディスプレイは前モデル同様に最大120Hzの動的リフレッシュレートをサポートする13インチのPixelSense Flowディスプレイが採用されています。
Windowsの設定メニューよりディスプレイのリフレッシュレートが選択できます。
デフォルトでは「60Hz」となっていますが「120Hz」へ変更することでよりスムーズに快適な描写を実現できます。イメージとしては、1秒間で60コマ再生するところを120コマ再生が可能になるので、ブラウザのスムーススクロールや映画・ゲームなどのグラフィカルな描写がなめらかで繊細に表現されるようになります。
ただし「120Hz」設定時は電力消費が大きくなるため、バッテリー駆動時間が短くなる可能性があります。「ダイナミック」ではデバイスの状況を自動で判断して60Hzと120Hzを切り替えてくれるため、たまにグラフィックス系タスクもするけど普段は重視しませんよという方はこちらを選択しておくのがオススメです。
外出時などバッテリー消費を気にする場面ではデフォルトの「60Hz」で設定しておくのがよいと思います。
SQ3/ 5Gモデルはバッテリー最大19時間
「SQ3/ 5G」モデルのバッテリー駆動時間は19時間で、Surface Pro 8の最大16時間と比較すると大幅に長時間利用が可能となっています。
ARMプロセッサではスマホのように省電力を実現しているため、Intel CPUよりもバッテリー持ちがよくなる傾向にあります。
というわけで、実際の利用時間を計測してみました。
結果はアイドル込みの一般作業で13時間、動画の連続再生でも11時間の利用が可能でした。実際に行っている作業内容や画面照度などによっても時間は前後すると思いますが、これまでのSurfaceシリーズで最も長時間の実働が可能となっています。
メーカー公式(公称値) | 最大 19時間 |
---|---|
一般的な軽作業・アイドル | 13時間 45分 |
YouTube連続再生 | 11時間 40分 |
充電用のACアダプターは通常の65Wではなく、39Wが付属します。65Wモデルと比較すると薄くて軽くなっていますが、充電用のUSB-Aポートは付いていません。
電力は少ないですが高速充電に対応しており、1時間で約70%、1時間50分ほどでフル充電が可能でした。バッテリー充電にかかる時間はIntelモデルの65W利用時より10分程度長くかかるものの、ほぼ同じ充電時間を実現しています。
39WであればUSB-Cのモバイルバッテリーなども選択肢が増えるため外出先での充電にも向いていますね。試しに従来の65WのACアダプターで充電したところ、1時間40分程度とわずかですが短時間で充電完了となりました。時間を気にしないなら軽量な39Wで十分でしょう。
充電開始後 30分 | 38% |
---|---|
充電開始後 60分 | 69% |
満充電にかかる時間 | 1時間54分 |
5G対応でファンレス設計
Surface Pro 9「SQ3/ 5G」モデルはSurfaceではじめて5Gによる高速通信に対応しました。キックスタンド背面からnanoSIMカードを挿入するか、eSIMによる設定が可能です。
今回はRakutenモバイルのeSIMプロファイルを設定してみました。5G対応の契約ですが自宅が5G圏外のため4G LTEで認識されていますが問題ないでしょう。
PCを起動してすぐインターネットが利用できるのは最大のメリットですね。オススメの使い方はPCの電源はシャットダウンしないことです。ARMプロセッサを利用していることもあり、スマホのようにいちいちシャットダウンしません。移動などで利用しない時間もキーボードをパタンと閉じてスリープ状態で待機させておき、使うときに開いて瞬時に再開する使い方がスマートですよ。
「Surface Pro 9」の「SQ3/5G」モデルはファンレス設計です。筐体デザインはIntelモデルとほぼ一緒で、ディスプレイ外周に溝はあるものの排気口の穴はありません。
Intelプロセッサは発熱しやすいためファンによる冷却が必要なのに対して、ARMプロセッサではそこまで発熱しないためファンや排気口も必要がないのでしょう。
ファンレスのメリットは静かというところ。作業中にファンが回って気になることなく集中できるのは一番のメリットと言えます。図書館などの静かな環境でもPCの排気音を気にすることはないでしょう。
NPU機能でWeb会議の品質が向上
Microsoft SQ3には、NPU(Neural Processing Unit)と呼ばれる機能を搭載しています。カメラとマイクのAIエフェクト機能が利用可能となっています。
主にビデオ通話中の自動フレーミングや背景ぼかし、視線をコントロールできるアイコンタクト機能などカメラ機能の向上、周囲の雑音をカットできる音声フォーカス機能などが利用可能となっています。この機能はIntelモデルには搭載されていないものです。
Web会議中に自身の顔が移動してもカメラが自動的に追従して画面内に収まるようにフレーミングしてくれる機能です。
こちらもWeb会議であるとうれしい背景ぼかし機能。被写体が動いても自動的に判別して背景をぼかしてくれます。ぼかしの種類も選択可能。
アイコンタクト機能は画面を見ながら会話すると、カメラが上部にあることで相手には別の方向を見ているように見える現象をAIが補正してくれる機能。
画面を見るとカメラには少し下を向いた表情と映るところを、AIが自動的にカメラ目線で会話しているようにフォローしてくれます。オンライン会議がスムーズになることでしょう。
また、周囲の雑音をカットできる音声フォーカス機能も以外と便利で、周りで掃除機やドライヤーなどの生活音があっても相手へは会話の音声をクリアに拾って届けてくれる優れものです。
これらのNPU機能はSQ3プロセッサのAI機能によるものなので5Gモデルのみで提供されています。外出先でのオンライン会議が捗ること間違いなしですね。
5Gモデルのスペック、カラーは限定
「Surface Pro 9」はモデルは1スペックのみ、またカラーは従来のプラチナ、グラファイトのほかに、青系のサファイア、緑系のフォレストを加えた4カラー展開ですが、5Gモデルについてはプラチナのみとなります。キーボードでお好みカラーを選びましょう。
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また、Surface 10周年の記念モデルとして、マイクロソフトが提携するロンドン発のグローバルデザインハウス「LIBERTY(リバティー)」とコラボした花柄デザインの限定モデルが登場します。あわせて花柄のブループリントが特徴のキーボードカバーも発売されます。
「Surface Pro 9」SQ3モデル 実機をレビュー!
つづいてSurface Pro 9 SQ3/ 5Gモデルの外観をチェックしていきましょう。
Surface Pro 9 SQ3モデル 本体レビュー
「Surface Pro 9」はタブレットとしてもノートPCとしても利用できる2-in-1 PCです。
本体の付属品は、ACアダプターと説明書です。
従来モデルにあったOffice Home&Businessのプロダクトキーは付属せず、製品内に紐づくようになっています。
5G対応SQ3モデルではプラチナのみとなっていますが、従来のインテル版プラチナとはデザインが若干異なっているのが特徴的です。
側面部分にホワイト系のラインが数本入った独特のデザインとなっています。
筐体サイズはIntelモデルと同じとなっており、タブレットとして利用するにも十分な薄さと軽量さを実現しています。
※画像はIntelモデル
Surface ProシリーズはタブレットとしてもノートPCとしても利用できるのが特徴で、キックスタンドは無段階に傾斜をつけられます。
タブレットとして平置きするかキックスタンドを大きく広げればノート代わりにメモを書き込んだり、イラスト作成にも使い勝手のよいスタイルになるのも魅力です。
Surface Pro 8とデバイスのデザインは似ていますが、USB-Cポートの位置が右側から左側へ変更となっています。また、電源ボタンが上部へ移動して音量ボタンと並ぶデザインになりました。Surface Pro Xのデザインに近いですね。
※画像はIntelモデル
また、先にお伝えしたようにSQ3/ 5Gモデルはファンレスのため排気口がありません。Intelモデル同様に排気口のあった部分はデザインとして残っているものの、排気用の穴はありません。デザイン的にもすっきりして見えますね。
Surface Pro 9 ディスプレイレビュー
ディスプレイ性能についてはIntelモデルと同性能のため、Intelモデルの写真を掲載しております。
より美しく見せる高精細ディスプレイ
13インチのスクリーン液晶は、タッチ対応のPixel Sense Flowディスプレイです。
解像度は2880 x 1920 (267 PPI)とSurfaceシリーズの中でも高解像度となっており、写真や映像を高精細に映すことができます
画面は縦横比3:2で、ほかのメーカーで主流の16:9の横長ディスプレイよりも縦幅が広くなっています。Surfaceシリーズの特徴です。
縦横比3:2ではWebページや資料の閲覧時に1画面の表示量が多くなるため、とてもゆったりとして見やすく、スクロールする頻度も少なくなります。また、3:2という比率は一眼レフなど多くのカメラで扱うスタンダードなアスペクト比であるため、撮影した写真を見切れることなく画面いっぱいに表示できるメリットがあります。
ディスプレイベゼル(画面の縁)もスリムになっているため、圧迫感がありません。
Pixel Senseディスプレイはタッチ・ペン対応
Surface Pro 9のディスプレイはタッチ対応・ペン対応となっているため、タブレット利用時はもちろん、ノートPCとして利用しているときでもスマホ感覚で操作が可能です。Web閲覧時のスクロールやアプリ上でのボタン操作は画面タッチが意外と便利です。
ペン入力にはキーボード上部に収納されているSurface スリムペン 2を使います。収納時に自動で充電され、利用時にキーボードを引き出して取り出します。
Surface スリムペン 2では触覚フィードバックという機能により、ペン先がディスプレイに接触する時の感触を設定で調整することが可能です。まるで紙にペンで書いているかのような感触を実現することも可能ですが、この辺の好き好きは利用者の好みが分かれるため、不要な方はオフにすることもかんたんです。
ためしにMicrosoftのデジタルノートアプリ Journalを使ってちょっとしたノートを書いてみましたが、普通に書きやすかったです。
アイデアやメモなどをまるで紙に書いているような感覚で違和感なく書けるのは魅力です。以前のようにガラスにコツコツと書いている感触がなく書きやすくなっています。
グレアガラスなので反射する
Surfaceディスプレイ唯一の課題は、ディスプレイのガラスがグレア(光沢がある)のため反射や映り込みが起こりやすいところ。
艶のあるガラスディスプレイは映像を美しく見せる面ではメリットですが、実際の作業時にはディスプレイへの光や照明の反射が気になる方も多いと思います。
自宅ではほとんど気になりませんが、カフェや外出先で背後に照明や窓ガラスなど光源がある環境では、画面へ光が反射したり映り込みが発生して集中できないということもあります。
ディスプレイの角度を調整すれば解決しますが、どうしても気になる方はアンチグレア加工の保護フィルムを貼るなどして対策するのもいいかもしれません。
「Surface Pro 9」キーボードレビュー
つづいて「Surface Pro 9」のキーボードを見ていきましょう。
こちらはブラックキーボードです。
キーボードはSurface Pro 9本体にマグネットで装着する方式となっており、キーボード装着時のみ通電してキー操作が可能になります。
キーボードのデザインは以前のSurface Pro 8、Surface Pro Xモデルから大きく変更されていないため、Surface Pro X以降のモデルであれば装着することができます。
キータイピングは従来モデル同様、快適で高速なタイピングが可能です。キーボードに傾斜がついていてポコポコとした打鍵感であるため好き好きあると思いますが、僕は慣れてしまったので気にならないです。
※画像はサファイアモデル
タイピングの安定感を求めるなら、Surface LaptopやSurface Laptop Studioなどが優秀ですが、Surface Proのキーボードも盤面が広く打ちやすいと思います。キー自体は軽めですがキーストロークも適度に沈むため、しっかりと打っている感覚があります。
また、従来どおりキーボードのバックライトは3段階の明るさ調整が可能で、暗い場面での入力も安心です。
「Surface Pro 9」SQ3モデル インターフェイス・カメラなど
インターフェイス
「Surface Pro 9」SQ3モデルの外部インターフェイスもやはりシンプルです。USBポートは、Thunderbolt 4対応のUSB-Cが2つのみ。イヤホン端子はありません。また、その他には充電用のSurface Connectポートのみとなっています。
前モデル同様にUSB-CポートがUSB4.0/ Thunderbolt 4に対応しているため、大容量のデータ転送や4K外部ディスプレイへの出力などが可能となっています。
キックスタンドの裏側にはnanoSIMカードスロットを搭載しています。SSDへのアクセスも可能ですが、SSDの交換はMicrosoftが認定する技術者が行うことが推奨されています。
左側面 | USB 4.0/Thunderbolt 4対応USB-C x 2 |
---|---|
右側面 | Surface Connect ポート(充電用) |
キックスタンド裏面 | nanoSIMカードスロット |
Surface Pro 8からSDカードスロットがなくなったため、スマホやデジカメのSDカードデータを取り込む際にはUSBアダプタを使用する必要があるのは少し面倒かもしれません。
カメラ
※画像はIntelモデル
フロントカメラはディスプレイ上部に1つ。その他にWindows Hello顔認証用のカメラが搭載されています。
ビデオ会議などで利用できるフロントカメラは、1080p フルHDビデオ対応と高性能で日常利用には申し分ない品質となっています。部屋の明るさを判断して明るさを自動調整するアンビエントライトセンサーも搭載されています。
リアカメラもPCのカメラとしては高性能な10.0 MP オートフォーカス機能付きリアカメラとなっています。ホワイトボードや書類などをスキャンして電子データ化する際などに役立ちます。
SQ3モデルではNPUによるWeb会議などで役立つカメラ機能がありますが、カメラの性能自体はIntelモデルと違いはありません。
機能 | 位置 |
---|---|
Windows Hello 顔認証用カメラ | 前面 |
フロント カメラ (1080p フル HD ビデオ) | 前面 |
10.0 MP オートフォーカス機能付きリア カメラ (1080p HD および 4k ビデオ) |
背面 |
マイク・スピーカー
※画像はIntelモデル
「Surface Pro 9」のマイクとスピーカーも高性能です。
ディスプレイ上部に2つのDual far-field スタジオマイク(遠距離感度マイク)を搭載し、静かな部屋であれば離れた距離の音声でもクリアに拾ってくれます。
※画像はIntelモデル
スピーカーはディスプレイの左右の縁に搭載されており、Dolby Atmos対応の2Wステレオスピーカーとなっています。音楽再生や映画視聴時に臨場感あふれる音声体験ができます。
この辺の仕様は前モデルから大きく変更されていないようですが、昨今のリモートワークやオンライン会議などの需要にあわせて十分な機能が搭載されています。
このように「Surface Pro 9」の5Gモデルではデバイス外観や基本の性能としてはIntモデルと大きな変更はありませんが、CPUチップ、排気口デザイン、本体のカラーリングなど細かな点で違いがありました。
詳細はコチラ。
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Surface Pro 9 - 技術仕様を確認する
「Surface Pro 9」SQ3モデル メリット・デメリットはこれ!
「Surface Pro 9」SQ3モデルを実際にしばらく利用して感じたオススメなポイントと良くないポイントをまとめます。
Surface Pro 9 5G ココが良い!
- デザインのクオリティはWindowsトップクラス!
- Microsoft SQ3搭載で通常利用には十分な性能!
- いつでもインターネット接続できる!
- バッテリー持ちがよすぎる!
- 縦横3:2の画面が見やすい、使いやすい!
- キーボードタイピングが快適!
Surface Pro 9 5G ココがイマイチ!
- Intelモデルよりもパフォーマンスダウン
- やはり動かないアプリはある
- USB-C 2個、USB-Aポートなし
- 価格が高い
- 顔認証のみ、指紋認証は非対応!
実際にしばらく使用してみましたが、ノートPCとしてもタブレットとしても快適で使いやすかったです。既存のSurface Proシリーズを使ったことがある方ならまったく違和感なく使えるはずです。PCとしての使い勝手で言えば、Intel版と同様、タイピングのしやすさや画面描写の美しさなど評価できる部分が多く、2-in-1といえばやっぱりSurface Proだよね、と満足できる使い勝手となっています。
性能面では搭載プロセッサがMicrosoft SQ3というスマホやモバイルPC向けのARMプロセッサであるという点で注意が必要です。前モデルであるSurface Pro X SQ2と比較して大きくパフォーマンスは向上しているものの、第12世代インテルCPUなどと比較するとパワフルさでは劣ってしまいます。
CPU単体としては前モデルのSurface Pro 8のスコアに近しいスコアとはなっていますので、マルチタスクを含めた基本的なPC作業では問題なく利用できるものの、3Dゲームなどグラフィック処理が優れているとは言えませんでした。詳しくはパフォーマンスのベンチ結果を確認してほしいです。
総合パフォーマンスとしては十分な性能があるため、ビジネスシーンで使う一般的なWebブラウザ、ExcelやPowerPoint等のOffice製品、オンライン会議などのマルチタスクであれば問題なくこなせるスペックとなっています。
また、Surface Pro Xが登場したWindows 10時代のように64bitアプリが動かないということがないのは進歩で、比較的多くのアプリケーションが実行可能となっています。以前は実行できなかったベンチマークソフトやウイルスソフトなども利用可能なものが増えています。しかし、Adobe Premiere Proや専門的なソフトなど動かないアプリケーションはまだまだ存在します。購入前に自身で使用するアプリが実行できるかどうか確認した方がよいかもしれません。
軽量薄型のスタイリッシュなデザインは魅力ですが、メインのインターフェイスがUSB-Cの2ポートしかないのが気になる方も多いかもしれません。
また、バッテリー駆動時間はARMプロセッサの恩恵もあり非常に長時間化しています。外出時に充電なしでもほぼ一日安心して利用できるといってよいでしょう。
ただし、画面描写がなめらかになる120Hzの高リフレッシュレート設定では通常よりもバッテリー消費が早くなる傾向にありますので、利用シーンを自動判別してリフレッシュレートを切替えるダイナミックリフレッシュレート(DRR)設定にするか、外出時は通常の低リフレッシュレートへ変更するのがオススメです。
良い面、マイナスな面、それぞれありますが、持ち運びが多いビジネスマンやノマドワーカーなど、複数のアプリケーションを多用しないビジネスユーザー、または講義メモやオンライン授業などが多い学生さんなどに特にオススメです。デザインや製品自体のクオリティは非常に高いと感じますのでSurface Pro 9をぜひ手に取ってみてください。
「Surface Pro 9」価格
「Surface Pro 9」の価格です。
Surface Pro 9のラインナップの中でもSQ3モデルは5G対応ということもあり、若干コストが高い印象があります。
CPU | メモリ | ストレージ | 価格 |
---|---|---|---|
Intel Core i5 | 8GB | 128GB | ¥177,980 |
Intel Core i5 | 8GB | 256GB | |
Intel Core i5 | 16GB | 256GB | |
Intel Core i7 | 16GB | 256GB | |
Intel Core i7 | 16GB | 512GB | |
Intel Core i7 | 16GB | 1TB | ¥366,080 |
Intel Core i7 | 32GB | 1TB |
CPU | メモリ | ストレージ | 価格 |
---|---|---|---|
Microsoft SQ3 | 8GB | 256GB | ¥216,480 |
製品 | 通常価格 | まとめ買い |
---|---|---|
Surface スリム ペン 2 付き Surface Pro Liberty キーボード |
¥43,780 | - |
Surface Pro Signature キーボード (スリムペン 2 なし) |
¥21,890 | ¥17,512 |
スリム ペン 2 付き Surface Pro Signature キーボード |
¥33,660 | ¥26,928 |
指紋認証センサー付き Surface Pro Signature キーボード |
¥24,090 | ¥19,272 |
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「Surface Pro 9」SQ3モデル レビューまとめ
「Surface Pro 9」のSQ3/ 5Gモデルについてレビューしました。
Surface誕生10周年の節目となるタイミングで、Surface Pro XラインとSurface Proラインが統合され、新たなSurface Proブランドとして再出発することになったSurface Pro。
SQ3モデルはSurfaceではじめて5G通信に対応したモデルとして、大きな一歩となるデバイスと言えるでしょう。デザイン自体はIntelモデルとほとんど違いガありませんが、一般的にライトなPCワークであれば十分にこなせるだけのパワーは持っています。
持ち運びが多く、外出先ですぐにインターネットを利用したい方や、これからトレンドとなりつつあるARMアーキテクチャを採用したSurface Pro 9としてSQ3モデルを選択するのもアリだと思います。
ぜひ実際に手に取って確認してみてください。
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