WindowsCentralは、Microsoftに関する情報筋からの報告として、2023年後半に「Surface Hub 2S」用の新しいコンピューティングモジュールを発売する予定であると報じていましたが、そのアップグレードによりディスプレイを横向き/縦向きモードに回転できるようになりそうだと情報を更新しました。
このモジュールはコードネーム「Upward」と呼ばれており、「Surface Hub 2S」本体のコンピューティングカートリッジを既存のものから入れ替えることで、現状のバージョンからIntel 第11世代CPUとIris Xe Graphicsへアップグレードできるとされています。
当初からこのような計画は発表されていましたが、今回が「Surface Hub 2S」発売以来、最初のアップグレードモジュールとなります。
「Surface Hub 2S」カートリッジを2023年後半に出荷
マイクロソフトは、2023年後半に「Surface Hub 2S」用の新しいコンピューティングカートリッジを出荷する準備をしているとウワサされています。
新しいカートリッジのコードネームは「Upward」で、アップグレードされたIntel 第11世代CPU、Iris Xe Graphicsを搭載するとされています。現状のIntel 第8世代CPUから大きく進歩する予定です。
新しいモジュールの価格は公開されていませんが、エンタープライズ向け製品であることから高価な価格帯となると予測されます。
画面を横向き/縦向きへ回転可能になるか
コードネームが「Upward」であることから「上向き」方向をサポートするのではないかと予測されていましたが、WindowsCentralによれば新しい「Surface Hub 2S」は画面の回転をサポートし、新しいTeams OSに横向きのポートレートモードと縦向きの垂直モードが含まれることを確認したとしています。
画面が縦向き、横向きで利用できるという構想は「Surface Hub 2」製品発表時から画面イメージ等で公開されていましたが、リリース当初は横向きのみがサポートされていました。
今回のカートリッジのアップグレードにより、ようやく画面の回転が可能となる見込みです。
カートリッジ式の「Surface Hub 2」
「Surface Hub 2」は主に法人向けの50インチ、85インチの大型4Kディスプレイを備えたSurfaceで、会議室で資料やTeams会議の映像を映したり、ホワイトボードのように直接書き込みするなどが可能なデバイスとして発表されました。
「Surface Hub 2」は2019年より法人顧客向けに出荷を開始し、当時のプロセッサはIntel第8世代CPUでした。製品自体が非常に高価であることから、アップグレード時は本体ごとではなく、コンピューティングカートリッジのみを入れ替えることでプロセッサの更新が可能になるという画期的なアイディアでした。
背面にあるネジを取り外すことでユーザーがカートリッジをかんたんに入れ替えることが可能になり、SSDを交換することもできるという構想が発表されています。
「Surface Hub 2」には発売済みの「Surface Hub 2S」のほかにWindows Core OSと呼ばれる特別バージョンのWindowsを搭載した「Surface Hub 2X」が後から登場するはずでしたが、OS自体の開発が破棄されたため、現状では「Surface Hub 2S」のみがラインナップされています。
「Surface Hub 2X」では画面を縦型に回転でき、最大4枚のディスプレイを並べて大きな画面にしたり、タイル化して表示する機能が搭載されるとされていました。また、マルチユーザーによるログインも可能となるとされていました。今回、カートリッジの入れ替えにより、その機能の一部が「Surface Hub 2S」で利用可能になるのではないかとみられています。
今後の展開があればまた書きます。