「Surface Laptop Go 2」ベンチマーク性能比較。ゲーム快適度。

「Surface Laptop Go 2」ベンチマークまとめ

　

CPUベンチマーク結果

「Surface Laptop Go 2」のCPUをそれぞれのベンチマークソフトで計測した結果をまとめると次のことが言えます。

詳しい計測結果はこの後の項で記載していますが、結論としては上記のとおり。

Surface Laptop Go 2はLaptopシリーズのエントリーモデルですが、実際のベンチマーク結果は普通に優秀な結果でした。

第1世代の「Surface Laptop Go」と比較して大きく性能アップしています。一般的な用途で日常利用するには十分な性能といえるでしょう。

ただし、Surface Laptop 4やSurface Pro 8のCore i5モデルと同型のプロセッサを搭載しているとはいえ、パフォーマンスが若干落ちています。より快適な性能を求めるなら上位機種を選択した方がよいでしょう。

ベンチマークソフト一覧

今回使用したベンチマークソフトは以下のとおり。

計測時のバッテリー設定は、電源モード「高パフォーマンス」でACアダプタに接続した状態での計測となります。

ベンチマークとは、特定ソフトを一定条件下で実行することでデバイスの動作速度や性能を数値化して、複数デバイス間で性能を比較する際の材料とするものです。

基本的には数値が高いほど各パフォーマンス性能が高いということを示しますが、スコア数値はあくまでソフトのテスト内容における測定値であって、実際の使用におけるパフォーマンスとは異なるという点は注意が必要です。

それでは各ベンチマークの結果を順番にご紹介します。

ニィ

各スコア値はメモリ容量やストレージの空き容量によって異なってくる場合がありますので参考程度に

プロセッサ性能のベンチマーク

Microsoft

Cinebench R23

Cinebenchは、CPUの性能をスコア表示してくれるソフトです。CPUの計算能力のみでCGを描画させることでCPU性能を数値化し比較するツール。

CINEBENCH R23

Cinebenchの場合、シングルコア性能ではSurface Laptop Go 2はSurface Laptop 4 - Core i5モデルとほぼ同等のスコアをマーク。一方、マルチコア性能では、Surface Laptop 4から大きく離れてしまいました。

イメージとしては、スレッド化が小さいゲームやアプリケーションではシングルコア性能が発揮され、スレッド化が進んだアプリケーションではマルチコア性能の影響が大きいといえるでしょう。

フォートナイトなど、かなり多くの人気ゲームは軽くスレッド化されていますが、より多くのコアを活用するゲームが増えています。アサシン・クリード・オリジンズやバトルフィールドVなどのスレッド化が進んだゲームでは、複数のコアに負荷を与えるところまで拡張することがあります。

引用元：Intel - CPU ベンチマークの読み解き方

ニィ

シングルコア性能は比較的高いですが、マルチコアとなるタスクは苦手な模様

Geekbench 5

GeekbenchはCPU/GPU性能の測定を行えるベンチマークソフト。クロスプラットフォーム対応でMacやスマホOSとの比較も可能なのが特徴。

CPU性能

GeekBench 5

Geekbenchの結果もCinebenchとよく似ていて、シングルコア性能では健闘していますが、マルチコア性能においては少し弱い結果となりました。

ニィ

1コアあたりの性能は優秀なため、少数のコアに負荷が集中するライトなゲームやソフトなどの実行時には安定しますが、やはりマルチコアタスクは苦手

Compute性能

こちらはGeekbenchにてCompute Scoreとして計測可能なOpenCL、Vulkanのベンチマーク結果となります。

Surface Laptop Go 2とSurface Laptop 4はほぼ同様のスコア結果となりました。

ストレージ性能のベンチマーク

CrystalDiskMark 8.0.1

ストレージのデータ転送速度を計測するベンチマークソフト。Surface Laptop Go 2に内蔵されるPCIe SSDストレージの速度を計測しました。

今回計測したSSDストレージは、256GBモデルとなります。

結果、ストレージのアクセス速度は比較的高速でした。Surface Pro 8やSurface Laptop 4などとほぼ均一な速度となっています。

CrystalDiskMark 結果

ディスクへのアクセス速度は他モデルと比較しても差はないと思いますが、なぜかSurface Laptop Go 2が最も高速な結果となっちゃいました。誤差も含めて使い勝手に問題はなさそう。

総合パフォーマンスのベンチマーク

PassMark PerfomanceTest 10.1

CPU、2D、3D、ディスク、メモリの5項目を計測し、PCの総合的なパフォーマンス性能を計測してくれるベンチマークソフトです。

PassMark Performance Test

結果は良好ですが、総合スコアとしてはSurface Laptop 4やSurface Pro 8よりも大幅に低い結果となってしまいました。

内訳をみると、2D/ 3Dグラフィックス、メモリ性能が足を引っ張っている模様。1回しか計測していないため判断がむずかしいですが、他のベンチマークと同様、マルチタスクなど複数のコアを利用するシーンではSurface Pro 8、Surface Laptop 4よりも大きくパフォーマンスが落ちてしまうようです。

PCMark 10

PCMark 10は、PCのアプリ実行におけるパフォーマンスを計測するベンチマークソフトで、PCを実際に使用した作業の快適性を計測できるツール。

計測項目は、Webサイトの表示、ビデオ会議、グラフィック表示、ドキュメント作成など多岐にわたり、PCで行う一般的な動作を網羅するようなテストとなっています。

メモリやストレージ容量も結果に大きく影響してくるため、純粋にCPU性能の比較ではありませんので、目安程度に考えてください。

PCMark10 の結果

結果はSurface Laptop Go 2とSurface Laptop 4 - Core i5は同評価。PCで行う全般的なアプリケーションの快適度は他モデルと比較しても問題ないようです。

WordやExcel等の性能を計測する「Productivity」では悪くない結果ですが、コンテンツ作成分野の評価が低くなっています。結果では、画像編集はそこそこ利用できますが、3Dグラフィックスや動画編集スコアは低評価となっています。

3Dグラフィックス ベンチマーク

3D Mark - Time Spy

Time Spyベンチマークは「DirectX 12」のグラフィックス性能を測定するベンチマークソフトです。ゲーミングPC向け。

Time Spy

結果はあまりよくありません。Surface Laptop 4のどのモデルよりも低いスコアとなりました。

3D Mark - Fire Strike

Fire Strikeベンチマークは、高性能なゲームパソコン用の「DirectX 11」のグラフィックス性能のテストです。

Fire Strike

こちらもSurface Laptop Go 2は控えめな結果に。

3D Mark - Night Raid

Night Raidは、内蔵グラフィックスを搭載しているPCなどを対象とした「DirectX 12」のベンチマークテストです。

Night Raid

こちらもSurface Laptop Go 2は控えめな結果です。

全体的にSurface Laptop Go 2のグラフィックス性能はそれほど高くありませんが、Surface Laptop 4 - Ryzen 5モデルの少し下のランクといったところ。

ゲームベンチマーク

ドラゴンクエストXベンチマーク

SQUARE ENIX

比較的軽量なゲーム「ドラクエX」のベンチマークソフト。

ソフトでは、画質・ウィンドウサイズなどを設定できますが、今回は「最高品質」および「標準品質」でテストを実施。解像度設定は本体の最大解像度を考慮し、1280 x 720と他機種とは異なる条件となっています（他機種では解像度1920 x 1080でテストを実施）

ドラゴンクエストX ベンチマークソフト

結果は、Surface Laptop Go 2でも「すごく快適」をマーク。軽いPCゲームでは非常に快適なプレイができそうです。

FINAL FANTASY 14 ベンチマーク

SQUARE ENIX

中級クラスの重さとなるゲーム「FF14」のベンチマークソフトです。美しい画面描写が多く登場するゲームの快適度を計測できます。

こちらもプレイ時の画質と画面サイズを設定できるため、「ノートPC」の「高品質」と「標準品質」の2パターンで計測。

FINAL FANTASY XVI ベンチマーク

結果は標準品質なら「快適」にプレイできるという評価となりました。このクラスのゲームでもなんとかプレイできるのは意外ですね。

FINAL FANTASY 15 ベンチマーク

SQUARE ENIX

重量級のゲーム「FF15」のベンチマークソフト。まるで実写のような映像シーンが多いのが特徴のゲームです。

FINAL FANTASY XV ベンチマーク

Surface Laptop Go 2のスコアは軽量品質で「やや重い」でした。標準では「動作困難」。

このクラスのゲームでは設定を変更しても動作がカクカクして快適なプレイはできそうにありません。

※他機種との比較のため、標準品質の結果のみリストしています。

ベンチマークまとめ

繰り返しになりますが、最後にまとめます。

さまざまなベンチマークソフトでの計測の結果、Surface Laptop Go 2はPCの全般的なパフォーマンス性能では一般的な作業では不満なく利用できるという結果でした。

日常的に利用するWebサイトの閲覧、ビデオチャット、ドキュメント作成から軽めのゲームまで、複数のアプリを同時に実行する場面でも比較的快適に動作するといえます。

ただし、グラフィックス性能に関してはあまり期待できませんので、重いゲームや動画編集など様々なことにチャレンジしてみたいならオススメできません。

外出時の持ち運び用PCとしてだったり、学生さんがはじめて購入するパソコンとしてなら十分活躍はしてくれそうです。