Microsoftは教育機関向けに特別に設計された低価格PCとして「Surface Laptop SE」を正式に発表しました。
「Surface Laptop SE」は教育に重点を置いたPC向けの「Windows 11 SE」を搭載しています。
「Surface Laptop SE」は既存のSurfaceシリーズとは異なり、プレミアム感を排除する代わりに低価格となり、教育市場で利用可能な最高のデバイスになることを目指しています。
日本での発売は2022年前半と案内されていますが、一部の教育機関向けには先行して2021年11月30日から出荷予定とされています。公式マイクロソフトストアなどから購入可能となる予定です。
国内価格は27,800円(税込:30,580円)からとなる見込み。
「Surface Laptop SE」11.6インチの低価格ラップトップ
「Surface Laptop SE」は教育機関向けの低価格ノートPCです。
教育機関向けに特別に最適化された「Windows 11 SE」を搭載したノートPCで、学校などでの利用を前提としています。
生徒がはじめて利用するノートパソコンという位置づけのデバイスであるため、仕様やデザインはこれまでのSurfaceシリーズのように派手なものではなく、プラスチック製の扱いやすいデザインを採用しています。
教育機関向けに過剰な仕様や機能をなくし、可能な限り基本的なラップトップとして設計することで低価格を実現した模様。
教育市場では低価格のChromebookを導入するケースも多いですが、Chromebookとは異なり、Windows 11 SEはオフラインで機能し、生徒のレッスンをデバイスにダウンロードして自宅やインターネットに接続できない場所で使用することも想定されています。
Windows 11 SEを使用すると、学生はMicrosoft Teamsの宿題とクラスのレッスンに従い、接続に依存せずに課題に取り組めるとしています。
「Surface Laptop SE」のもう一つの特徴は、修復可能性です。
このラップトップは、メモリ、ストレージ、バッテリーなどに簡単にアクセスできるように、底面にネジが準備されています。特別なツールは必要なく、修理に出さなくともほとんどの作業を実行できます。
「Surface Laptop SE」仕様
「Surface Laptop SE」は16:9の11.6型ディスプレイ、プロセッサにはIntel Celeron N4020およびN4120、メモリは4GBまたは8GB、64GBまたは128GBのeMMCストレージを搭載します。
本体はプラスチック製の筐体となっており、ラップトップとしては軽量の1.1kgとなっています。
30fpsで720pのビデオが可能な100万画素のフロントカメラを搭載し、ポートはUSB-A、USB-Cが1つずつ、イヤホンジャックのほか、充電用にバレル型のDCコネクタがあります。
これまでの高級路線の「Surface」シリーズとは大きく異なり、学生向けに設計された低コストのラップトップPCという位置づけです。
製品の主な仕様は以下の通りです。
- OS:Windows 11 SE
- ディスプレイ:11.6インチ、縦横比 16:9、解像度 1366x768(135 ppi)
- CPU:Intel Celeron N4020、N4120
- グラフィックス:インテルUHDグラフィックス600
- メモリ:4GB/ 8GB
- ストレージ:64GB/ 128GB (eMMC)
- カメラ:1MPフロントカメラ
- オーディオ、マイク:2Wステレオスピーカー、シングルデジタルマイク
- 生体認証:なし
- ワイヤレス:Wi-Fi 802.11ac、Blutooth 5.0
- ポート:USB-A、USB-C、3.5mmヘッドフォンジャック、バレル型DCコネクタ
- バッテリー:最大16時間
- サイズ:283.70 mm x 193.05 mm x 17.85 mm
- 重さ:1,112.4 g
- カラー:グレイシア(ホワイト系)
「Surface Laptop SE」誰が購入可能?
「Surface Laptop SE」は学校の教育用PCとして生徒に配り、授業や自宅学習などで利用し、年度末などに学校へ返却するようなイメージで設計されています。
対象としては、幼稚園から中学生くらいの子供をターゲットとしているPCのため、ローエンドのスペックとプラスチック製デザインだと説明しています。この年齢層の子供向けの作業では十分なスペックを備えています。
Microsoftでは、教育チャネルを通じてのみ購入できるとしており、通常は一般消費者が入手することはできません。
このノートPCは、幼稚園や学校などで生徒向けの利用を目的としており、教育機関がまとめて購入することを想定しています。
「Windows 11 SE」とは何?
Surface Laptop SEには、教育市場向けに特別に設計されたWindows 11 SEが搭載されています。
Microsoftは、学生のPCを管理する教師とIT管理者のフィードバックに基づいて構築されており、ローエンドハードウェアの小型ノートPC向けに最適化されていると述べています。
たとえば、スナップアシストモードは、横に並べたレイアウトのみに制限されます。これは画面が小さくメモリが少ないPC向けです。
また、ファイルエクスプローラやPC設定に関するシステム領域へのアクセスが削除される模様で、学生が作業中に必要のない機能は排除されているようです。
Windows 11で採用されている「Sモード」とは異なります。「Windows 11 SE」ではMicrosoft Store以外からアプリをインストールすることができるのも特徴です。
Microsoftが教育市場のニーズに応える形で設計を最適化していることがわかります。
「Surface Laptop SE」いつ発売?
Microsoftによれば、教育機関ユーザは、2021年後半から2022年にかけて適切なチャネルを通じて注文を開始できるとしています。
日本での発売は2022年前半を予定しています。一部の教育機関向けには、2021年11月30日より出荷開始とされていました。
価格は27,800円(税込:30,580円)から。