ベンチマーク計測サイトGeekbenchのリストから「Snapdragon 8cx Gen 3」のベンチマークがリークされ、これまでのARM Windowsよりもパフォーマンスが大幅に向上していると話題となっています。
このスコアが本当だった場合、次期「Surface Pro X」などARM版PCの性能が大きく向上すると期待されます。
2022/2/13追記
同じくGeekBenchのベンチマークリストに「Snapdragon 8cx Gen 3」を搭載した新型「Surface」らしきデバイスのベンチマークが投稿されているのがWinFutureにより発見されました。
以前発見されたものと同様のスコアとなっていますが、デバイス名として表記されている「OEMVL OEMVL Product Name EV2」は過去にもSurfaceデバイスの製品名としてマークされていたものであるため、今回のスコアも実際の評価機である可能性が高いとみられています。
「Snapdragon 8cx Gen 3」ベンチマークが発見される
2021/10/26 Upload Data
GeekbenchでSnapdragon 8cx Gen 3のベンチマークがリークされました。
シングルスコアが1,010、マルチスコアが5,335という結果で、この数字はSnapdragon 8cx Gen 2の値を大きく改善するスコアとなっています。
ベンチマークのみでPCのパフォーマンスを完全に計測することはできませんが、Snapdragon 8cx Gen 3を搭載したPCとなれば、「Surface Pro X」などARM版Windowsのパフォーマンスを大幅に向上させるものとなりそうです。
2022/1/20 Upload Data
こちらは2022年に入って発見された「Snapdragon 8cx Gen 3」搭載デバイスのベンチマーク結果です。
注目すべきはデバイス名が「OEMVL OEMVL Product Name EV2」となっている点。この名称はかつてSurface Pro 8、Surface Go 3などさまざまなSurfaceのプロトタイプ機をテストした際の仮称デバイス名と類似していることから、次期「Surface Pro X」のスコアである可能性が高そうです。
スコアの幅はありますが良いものでは、シングルスコアが1,005、マルチスコアが5,574と以前発見されたスコアと値が近いことも確認できています。
ARMプラットフォームの64ビットWindows 11 Pro Insider Preview版であることも記載されおり、ARM搭載版のSurface Pro XでもIntelやAMDチップ搭載デバイスに匹敵するスコアとなっていることがわかります。
Tiger Lakeを搭載したSurface Pro 8のIntel CPUと比較した場合、シングルスコアでは追いつかないものの、マルチスコアではCore i7モデルを追い抜くレベルのパフォーマンスとなっています。
ARM-Power auf Intel-Level: Microsoft Surface mit Snapdragon 8cx - WinFuture
次期「Surface Pro X」のパフォーマンスアップに期待
「Surface Pro X」はMicrosoftがQualcommと共同で開発したARMベースのSoC「Microsoft SQ1」「同 SQ2」を搭載してきました。
ARM版Windowsはスマートフォンのようにバッテリー持ちがよく、常時LTE通信が可能となるなどの特徴がありますが、インテル、AMD製CPUと比較してパフォーマンス面では物足りない結果となっていました。
今回発見された新しいスコアが本物だった場合、次期「Surface Pro X」に搭載されるであろうSnapdragon 8cx Gen 3ベースの「Microsoft SQ3」では大幅なパフォーマンスの向上が期待できます。
スコアだけで見ると、AppleのM1チップにはおよばないものの、IntelやAMDが提供する最新のCPUのいくつかよりも上回っています。
今回のスコアはプロトタイプ機のものとなるため、実際にデバイスが製品化されるまでにはまだ数か月の時間がかかる見込みです。2022年秋頃のリリースを期待したいところです。
QualcommのARM Windowsの開発におけるMicrosoftとの独占契約の期限が切れることで、これまで以上にARMベースWindowsの開発が盛り上がることが期待したいです。
Snapdragon 8cx Gen 3 leaked benchmarks look like good news for Windows on ARM PCs - WindowsCentral