本記事はNeowinの記事をもとに翻訳し、自身の意見を加筆したまとめ記事です。
昨年、Microsoftが2020年の計画を発表したとき、誰も新型コロナウイルスの世界的大流行を予測できませんでした。いくつかの革新的なデバイスのリリースが期待されたものの、多くは実現しませんでした。
デュアルスクリーンのSurface Duoの発売は注目を集めましたが、Surface Neo、Windows 10X、Surface Hub 2Xに関してはリリースなし。また、新しいSurface ProとSurface Laptopについても発表がありませんでした。
この記事では、2020年のMicrosoft Surfaceに起こった大きなトピックスをまとめます。
2020年にリリースされたSurface
Surface Duo
Surface Duoの発売は、2020年のマイクロソフトのリリースの中でもっとも革新的なものといえます。
デュアルスクリーンのAndroidデバイスというワクワク感は多くの人の心をつかんだのではないでしょうか?
現在は米国のみで販売中で、2021年初めにはカナダ、ヨーロッパの一部の国での発売が決定しています。
日本での発売は未発表ですが、すでに技適を通過していることから、近いうちに国内販売されるのではないかと予想されます。
アメリカではデバイス本体のクオリティを高く評価する好意的な意見がある一方、カメラ品質の低さやソフトウェアのバグに低評価を下すユーザーも多くいた模様。
日本で待ちきれずに米国から個人輸入するユーザーが多くいたのも印象的でした(ぼくも輸入しちゃいました)
Surface Laptop Go
Surface Laptop Goは、今年リリースされた製品でかなり意外なデバイスでした。しかし、SurfaceノートPCを買うなら一番コスパが良く、多くの人におすすめできる製品です。
二つ折りのノートPCにはSurface Laptop 3がありますが、それを小型に、画面のピクセル解像度を低くし、バックライトをなくした廉価モデルだと低く評価する人もいました。
でも、価格が安く、CPUのパフォーマンスは比較的高いため、これまで価格的な要因でSurfaceの購入を見送っていたユーザーにとってはかなり魅力的な選択肢となったことは確かです。
Surface ProかSurface Laptopかと言われれば、僕はラップトップ派で普段から愛用していますが、このSurface Laptop Goは個人的にかなり気に入りました。スペックと価格、携帯性を考えても十分活躍できる一台といえます。
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Surface Go 2
Surface Go 2は、間違いなく初代よりも大幅にスペックアップしました。
第1世代と同じ筐体でありながら、画面が10インチから10.5インチへ少し大きくなったため、ベゼルが狭くなりました。
また、プロセッサはPentium GoldのほかにIntel Core m3というオプションが選択可能となり、パフォーマンスの向上を実現しました。
個人的にも外出時のライトな作業用に愛用していますが、これは購入してよかったデバイスですね。
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Surface Book 3
Surface Book 3は、外観としてはSurface Book 2とほぼ同じで、主に内部のスペックアップというマイナーアップデートでした。
Intel Coreの第8世代から第10世代「IceLake」へアップしました。また、新しく統合されたIrisPlus Graphicsにより、ディスプレイ取り外し時のパワーが大幅に向上。ベースのGPUもNvidiaで、13.5インチはGeForce GTX 1650、15インチではGeForce GTX 1660へアップグレードされました。
SurfaceノートPCの中ではハイエンドモデルとなり高価な分、高いパフォーマンスが期待できる一台でした。
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Surface Pro X
Surface Pro Xは、米国で2019年末、日本国内では2020年に入ってから発売されたARM版Windowsですが、新しいモデルが2020年10月にも発売されるとは思っていませんでした。
ただし、今回のアップグレードはMicrosoft SQ2プロセッサによるCPU、GPUでより高いクロック速度となったというマイナーなものではあります。
また、新しいプラチナカラーが提供され、よりカラフルなキーボードの選択肢が増えました。
日本では1年のうちに2度もリリースされることとなったSurface Pro X。64bitアプリのエミュレーションサポートも年内に無事スタートしましたし、今後のARM版Surfaceの道を大きく開いてくれたのではないでしょうか。
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2020年、結局発表されなかったもの
Windows 10X
Windows 10Xは、当初、Surface Neoなどデュアルスクリーンデバイス用にゼロから設計されたまったく新しいバージョンのWindowsとして発表されました。
しかしながら、開発用のエミュレーターアプリとしてWindows 10Xのテストを開始したものの、2月と3月に2つのビルドがリリースされたのみ。4月をスキップし、5月にWindows 10Xはまずシングルスクリーンデバイス用に再利用され、将来的にはデュアルスクリーン用にサポートされるようになると発表されました。
Windows 10X OSは今春、新しいシングルスクリーンのハードウェアで出荷予定で、2022年にはデュアルスクリーンでサポートされる予定とのことです。
Surface Neo
Surface NeoはWindows 10XおよびSurface Duoと一緒に発表され、多くの関心を集めたデバイスでした。
同じ2画面のSurface Duoではスマートフォン用Snapdragon搭載のAndroidデバイスですが、Surface NeoではIntelプロセッサでWindows 10X搭載予定であり、サイズ感もSurface Duoよりはるかに大きいものでした。
Surface Duoはデュアルスクリーンではありますが、Android製の構築済みOSを使用するため開発自体は難しくはありませんでしたが、Surface NeoではOSをゼロから構築する必要がありました。
そして、Surface Neoは公式サイトからもページが消えてしまいました。現時点では無期限に遅延している状態だと思われます。
新型コロナウイルスなどの要因で開発自体が当初の予定通りに進まなかったのは事実。それでも同じ2画面のSurface Duoがリリースされたのはタイミング的にはよかった気がします。需要は明らかにSurface Duoの方が高いはずですし。
Surface Hub 2X
Surface Hub 2Xの発売も遅延しています。
Surface Hub 2は2Sと2Xの2つの製品に分割されることになり、元の製品の新バージョンであるSurface Hub 2Sは準備が整いましたが、Surface Hub 2Xについては、当初約束されていた機能を実現させるために延期されたままとなっています。
Surface Studio 3
Surface Studio 3はリリースが約束されていたものではありませんが、ここで挙げておきます。
Surface Studio 2は2018年10月に発表され、当時最新世代のプロセッサとGPUが搭載されていましたが、2年が経過した今、性能面でのアップグレードが期待されています。
間違いなく次年度のリリースリストに入っていてほしいデバイスです。
Surface Pro 8、Surface Laptop 4
過去数年間、マイクロソフトは10月のイベントで新しいSurface Proと新しいSurface Laptopを発表してきました。
インテルから最新の第11世代プロセッサが利用可能となっていますので近いうちにリリースされるのではないかと予測されています。
公式的な発売時期は未発表ですが、来年早い段階でリリースされるのではないかというウワサがあります。
【11月1日発売へ】Surface Pro 8 発売日はいつ? 9月22日発表。予想スペックや仕様など。
【公式発表】Surface Laptop 4 発売日はいつ? 4月13日に発表されました。
参考
Microsoft 2020 recap: Xbox and Surface Duo delivered, but a lot wasn't - Neowin