Surface Pro XなどARM版Windowsデバイス向けのx64エミュレーションの最初のプレビューがWindows Insiderにてリリースされました。
これまで、ARM版WindowsではARMネイティブアプリ、エミュレーションによるx86(32bit)アプリの動作は可能でしたが、x64(64bit)アプリは動作しませんでした。
今回、ついに64bitアプリがエミュレーション可能となり、Surface Pro Xでも実行可能となります。
現段階では、Windows Insider プログラムという正式リリース前のプレビュー機能となっています。
ARM版Windows 10で64bitアプリのエミュレーションを導入
2020年12月10日より、ARM版Windowsデバイス向けのx64アプリのエミュレーション機能がWindows Insiderの開発チャネルでプレビューとして公開されています。
このプレビューに参加するとMicrosoft Storeなどから一部のx64アプリをインストールすることが可能となります。
対象となるのは、ビルド21277以降の開発チャネル。
現在ARM64で32bitアプリとして実行されているChromeなどのアプリは、新しいx64エミュレーション機能を使用してx64ビットとして実行できます。
これらのアプリは、64bitのエミュレートされたアプリとして実行すると、より多くのメモリを使用できるというメリットがあります。
この機能は、まだ開発中であり、64ビットアプリの一部は最初は機能しない可能性があるとしています。アプリの互換性とパフォーマンスは今後の時間経過とともに向上すると思われます。
プレビュー版インストーラ
アプリのパフォーマンスを最大限に高めるために、QualcommAdrenoグラフィックドライバーのプレビューバージョンが公式より提供されています。
Surface Pro X用:https://aka.ms/x64previewdriverprox
さらに、ARM64とx64 C++アプリケーションの両方を同時に実行できるようにするには、以下から再配布可能なARM64 C++のプレビューバージョンをインストールします。
https://aka.ms/arm64previewredist
x64アプリ、今後の開発に期待
Surface Pro Xが2019年末に登場してから、64ビットアプリのエミュレーションが期待されていました。
これまでにも、Microsoft TeamsがARM64ネイティブの対応、Microsoft Edge、OpenGL/ OpenCL互換性レイヤー、PhotoshopのARM64ネイティブのベータ版などがリリースされてきました。
徐々にではありますが、Surface Pro Xが快適に利用できる環境が整いつつあります。